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細い身体をいっぱいにして千暁は詔を抱き締め返すと、繋がっていた場所がピクリと反応した。
「どこで返事してんの、もうムードないなあ!」
「──ごめんなさい……」
詔は心の中で穴を掘って逃げ込んでいた。腕の中で千暁が無邪気に笑う。いつもの千暁の姿に詔は心から安心した。
「先輩、もっかい、しよ? さっきみたいのじゃなくて、いつもの先輩みたいに甘くて優しいのが良い。あっ、また大っきくなった。先輩、やらしい」
さっきまであんなにも弱々しく泣いていたくせに、年下の小悪魔っぷりの魅惑的な笑みを浮かべて早くも恋人を誘ってくる千暁に詔は完全降伏した。
★END★
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