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二人の言葉に政影は、
「おぉ、これは良き知らせじゃ。お任せくだされ。この倉内政影が責任を持って信長様へお話しましょうぞ。」
「倉内殿、これは我ら三人の織田様への手土産としてだ。」
「守就はそう言うと書状を政影に渡した。」
「中身を拝見しても?」
許可を得た政影がその書状を開いた。
そこには現在の斎藤家の情勢が事細かく書かれていた。
「これはっ。」
「それを使えば、龍興様に親しい者と疎まれて遠ざけられている者。織田家へ寝返る可能性のある者も判断できるのではないか?」
「これは大きな手土産でございますな。これを信長様へお渡しすれば必ず、お三方の覚えもよろしいでしょう。」
こうして政影は無事に西美濃三人衆の調略に成功し、合わせて斎藤家の内情を知ることができたのである。
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