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「うむ。政影の申すとおり策は既に済ませておる。後は兵をまとめ今川の本陣を突くのみだ。」
「信長様、ですが油断はしてはなりませぬぞ。今川が我らよりも兵力を有している事実は変わりませぬゆえ。兵に義元の首だけを取るようにご命じてはいかがでしょうか。そうすれば無駄な首狩りをして戦力が減少するのを避けることができます。功績は勝利した暁には皆に子々孫々まで栄えるであろうと呼びかけるのです。」
「うむ。であれば政影の申すとおりにしよう。政影も油断せずに必ず戦功を勝ち取るのだぞ。」
「はっ。必ずや。」
信長は政影との話を終えると兵が集まるのを待ち熱田神宮で戦勝祈願を行った。
戦勝祈願を終える頃、雨が降り始めた。
「見よ、神も我らに祝福の雨をくださったぞ。この雨音に乗じ今川本陣を攻める。皆気合を入れろっ。」
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