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政影が隆之達に話をしてから数時間後、倉内家に一つの伝令が届いた。
【殿、ご出陣。】
この報を受けた政影はすぐに着替えを済ませ馬に乗った。
「殿、お待たせ致しました。」
「よし、では行くぞ。」
「「はっ。」」
信長が熱田神社に入ったことを知った政影もそこへ馬を飛ばした。
政影達が熱田神社に着いた頃にその場にいたのは信長とその供回りの数名だけであった。
政影のほうに信長が近付いてきたため、政影達は下馬し頭を下げた。
「お主ら。名は何と申す。」
信長の急な出陣に対応した者の名が気になった信長はそう聞いた。
「はっ。倉内政影と申します。後ろに控えますは我が家臣、山本隆之とその息子隆次にございます。」
信長はその家に覚えがあり、疑問を投げかけた。
「ほう、お主が倉内家の者であったか。なぜにこれほど早くここに来れた。」
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