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「ったく。世話の焼ける人間だな。」
そう言って真輔は私をおぶり、歩いて行ってくれた。
「着いたぞ。」
真輔がそう言った時にはもう辺りは真っ暗で、静まり返っていた。
「どうしよう。お母さんに怒られる。」
「お母さんが嫌い?」
「うん。」
「蘭は愛の形を知らないんだね。」
「愛の形?」
「愛してるから大切にするし、愛しているから怒るんだよ。」
そっか。そうだったのか。
「ありがとう、ばいばい。真輔。」
「・・・あぁ。もう来るなよ。」
真輔は深刻そうに言う。
「・・・・・うん。」
橋を渡り、家に帰る。
「ただいま。」
そう言いドアを開けると、妹の美華月が駆け寄ってくる。
「お姉ちゃんどこ行ってたの!?心配したんだよ?」
「あれ、お母さんとお父さんは?」
「警察。ちょっと連絡するわ。」
美華月は可愛くて小2なのにしっかりしている。美華月が連絡してくれて、お母さんとお父さんが帰ってきた。私を見たとたん、泣き出して抱き着いてきた。
「蘭、何してたの?心配したのよ?」
「ちょっと迷子になっちゃって。」
「よかった、かえってきてくれて。」
苦しいぐらい抱きしめられる。これが愛なのね。
次の朝、目が覚める。また、橋を渡りたくなっ
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