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次の日、敬介と会う約束をしていた春子は時間より少し早めに待ち合わせ場所で待っていた。
春子の顔は、いつもより元気がない。
頭の中で昨日半次郎に言われた言葉がグルグル回っている。
ー私が決めた男と結婚してもらうー
やっぱり父には刃向かえない。
大人しく従う他がない。
悲しそうに目を伏せた。
「春子!」
春子は、大好きな声を聞きぱっと顔を上げ声のした方を見た。
笑顔で敬介が走ってきた。
春子も、敬介の前ではあの事を忘れようと決め、いつもの笑顔をみせた。
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