敬介の恋

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「春子もさ、今年で女学校卒業だろ?卒業したらどうするの?」 2人は川沿いの土手を歩いていた。 「まだ、決めていないわ。敬介さんは?」 「僕は、うちの分店を継ぐかな。今年のうちに兄さんから仕事教わっておかなきゃ」 「まぁ、すごいわ。どこの分店?」 「まだ確定ではないけど、横浜が候補らしい」 「横浜」 「でもほら、そんなに離れてないし会いたければすぐに会えるよ」 「そうね」 2人は、土手の斜面に座った。 前の川を遊覧船が何隻も行き交っている。
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