カイト

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男がバッグに何かを詰めていると、後ろに人の気配がした。 「なんだ、お前!コレは、俺が見つけたんだ!全部俺のだ!お前はあっちに行け!行かねぇと、殺すぞ!」 「まぁまぁ……おっさん、欲張っても良い事ないよ?…だから、ちょっとだけ、くれよ」 「うるせぇ!」 男は、剣を抜いて一度振り回し、威嚇した。 「さぁ、2度目はねぇぞ!とっとと消えろ!」 「もういいや……全部、もらっちゃお」 「ふざけやがって!」 男は剣を突き刺そうとしたが、体が動かずに、転んでしまった。 「へ?……あれ?……うごかねぇ……てめぇ!なんかしやがったな!」 「へぇ………意外とよくしゃべるなぁ……」 「ああ?……なに言ってやが…………おろ?……嘘……うそだろぉっ?」 男は気づいた。 自分が転んだのではなく、首だけになって転がっていることに……。 「良い事ないって、言ったじゃん……ワォ!こんなにあったら、一人じゃ無理か……」
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