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声がして、マキオは驚きバランスを崩し、落ちそうになる。
「!?」
慌てて、錆びた柵を必死に掴む。
掴んだ柵の向こうには、知らない男があぐらをかいていた。
声の主は、こいつだ……明るい色の髪が柔らかく風に揺れ、少し中性的で整った顔立ち、背中には長い槍を挿している。
こいつ、なんで槍なんか……コスプレかよ。
マキオは男を無視しようと思い、目を閉じて、再び飛び降りる事をイメージし直す。
「ねぇ、飛ぶの怖いんならやめときなよ」
「関係ないだろ…話しかけないでくれ」
「あのさ……死にたいんなら、手伝ってあげるから、その前に俺を助けてくんない?」
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