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アレから十分ほどのところにファミレスがあり、そこに俺たちは入ることにした。
昼時という事もあり、少し込んでいたが七人すんなり入ることができた。
店の端っこの席で、ソファーのところに、端から俺、アリス、光、耕太。椅子に祭歌、敬一郎さん、千代さんという順になった。
「おにーさん! アリスこれがいい!」
メニューを開いて、はしゃぎながら指差したものは、お子様ランチだった。
なぜ俺に言うのかと思ったが、俺は頭をなでながら頷いて見せた。
「んー私はパスタにしようかなー。耕太は?」
「ぼ、僕? えっと、は、ハンバーグ定食……」
光や俺たちの反応をうかがいながら小声で言う耕太。
どうやら、大食いなことで弄られたりしないかと不安に思っているらしい。
そんな耕太に、そんなことはないというように、光が笑顔になる。
「男の子だもんね! たくさん食べる人って素敵だよ!」
顔を少し赤くしながらそういう光。どうやら、本当に耕太のようなやつが好みらしい。
「そうだよ、男なんだからじゃんじゃん食べなさい」
「あら、そういう敬一郎さんだって食べないといけませんわ」
「おっと、これは一本とられてしまった」
どこから見ても暖かな会話。皆で笑いながらメニューを決める。
一歩引いたような見方だが、楽しそうだった。
「僕は、パスタにしようかなー」
「あ、祭歌さん私と一緒!」
「あら、女の子皆パスタなら、私もパスタにしようかしら?」
「え? あ、アリスも!」
千代さんの悪乗りに、アリスが反応した。
というより、祭歌。女扱いされているのにもかかわらず顔色一つ変えないのか。
「アリス。別に無理してパスタにしなくていいんだぞ」
「で、でも、アリスも女の子……」
「いいっつってんだよ。お前はお子様ランチ頼んどけ」
俺がそういうと、しゅんとしてうつむいてしまうアリス。
周りから、何やってんだといわんばかりの視線が来るが、俺は気にせずアリスの頭を撫でた。
「俺がパスタ頼んでやるから、それ食え」
「え? いいの!?」
俺は頷いた。
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