1人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
クラビと目が合う。
「慌てず、気負わず、こなすだけを考えて」
「演奏しないように、といってたこと」
「忘れましたか?」
ひぎっ!
「もう一回、どうぞ」
言われた通り、弾きなおす。
終わったあと、ちらりとクラビを見る。
「箏は苦手、笛ならいいのに、ていう苦手意識は」
「調べにでます。」
ばれてる。さすが。
「楽しむことを今後の課題としてください」
「今後は、笛での演奏よりも、箏での演奏の機会が増えます」
「妃は笛よりも箏を嗜むもの」
「私からは以上です」
クラビは席を後ろに移動し、横に控えていた箏の弾き手の第一人者が代わりに前に移動する。軽く自己紹介をし、皇妃と宮妃候補で合奏をしようということになった。
レベルの高い貴夢が主旋律を、リーナが副旋律を練習し、小一時間たった頃に、優雅に休憩をとる。
お茶とお菓子がでる。
「宮妃候補のうぐいすの谷渡り、拝聴させて頂きました」
箏の名手が、嬉しそうに話し出す。
「あ、あたしも聞いた」
貴夢ちゃんも嬉しそうに話す。
リーナは、顔がほころぶ。いひひ。
「いつでも、言ってくれたら、やらせるから。」
ミヤを簡単に使おうとすると、みんながひきつった顔をする。
皇妃の貴夢ちゃんと合奏して、手直しをして、終了。
「何か事に、妃二人でできることがあれば、心強いものになります」
一日目終了。
最初のコメントを投稿しよう!