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お前は小説と名乗るにはおこがましい文章しか書けない癖に何を偉そうな。とも思われるだろう。
それも尤もな事。
しかし敢えて言いたい事は、その主人公だけに主眼を置いた歴史とは歴史では無く自叙伝だったり日記であると言う事だ。
歴史好きが腹の底から欲している歴史小説とは、全てが主人公か、全く主人公の存在しない歴史群像物語なのではないか。
主軸をどこに於いても構わないが、登場人物“A”がとある軍事行動を起こした時、隣国の“B”と遠国の“C”はどのような対応をして、それが如何に中央勢力に影響を与えたか。
またその事が、今現在私たちの住むこの町の“D”と言う土地においてどのような構造物を残したか。
結果そのA・B・Cが何代に亘って繁栄、もしくは衰退し、現在の身近な神社やお寺になったのか。
このような水平展開をした広範囲に亘る物語を欲しているのだ。
当然ながら織田信長の恋愛譚を読みたい、義経の冒険譚を読みたい、南北朝の高師冬の快進撃を読みたい。と言った歴史好きも居るのは分かる。それは否定するものではない。
しかしそれは歴史ではない。
いや、歴史ではあるが登場人物の一方から見た歴史の切れっぱしでしかないのだ。
たまに史実を読みたいなら古文書や文献をあされば良いとの意見を見る事がある。
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