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水族館に行ってみよう、という話になっており、水族館はもう何年も行ったことがなく昨日から眠れなかった。
案の定寝不足で、バレぬようあくびを噛み殺すとバレしまい、プッと笑われる。
「寝てない?」
「恥ずかしいけれど、楽しみで……」
「この間もそう言ってなかった?」
だって、何回経っても慣れないし、雅君が彼氏という状況にふわふわ。
私の持ってきたCDをかけ、二人で鼻歌を口ずさみながら高速を走る。
苦しかった沈黙も、気持ちが通じていると分かってから、そんな時間も愛しくなってすっかり平気になってしまった。
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