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「ご苦労だったな。そのスフィロスとやら、よく奏太を守ってくれた。礼を言うぞ!何か望みはあるかの?」
「我の望みはひとつ。奏太様について人間界へと行きたい」
「良いじゃろう。奏太よ、狼の長は天界でも一目置いておってな、それに認められるとは流石としか言いようがないが、奏太はスフィロスも一緒で構わんのか?」
「うん、向こうでは犬のふりしてもらうことになるけど……」
「分かった。新たな兵を送りたいが、こちらでも嵐じゃから今は無理じゃ……魔法陣で引くか?」
「サムだけ転送していいかな?怪我してるから薬も持たせるよ」
「ノアができるじゃろう?」
「少数であれば」
「なら、前使った部屋へと転送を。準備しておこう」
「分かりました」
通信を切って、紙に魔法陣を書く。
それをサムに持たせて、1人兵を呼んで一緒に城まで転送する。
その後天幕の破れを直してやっと寝れると思ったが、ベッドにしていた布団はずぶ濡れで使い物にならず、結局朝まで布団を乾かす作業に追われ、明け方にやっと眠りにつけた。
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