80/80
1185人が本棚に入れています
本棚に追加
/393ページ
「ご苦労だったな。そのスフィロスとやら、よく奏太を守ってくれた。礼を言うぞ!何か望みはあるかの?」 「我の望みはひとつ。奏太様について人間界へと行きたい」 「良いじゃろう。奏太よ、狼の長は天界でも一目置いておってな、それに認められるとは流石としか言いようがないが、奏太はスフィロスも一緒で構わんのか?」 「うん、向こうでは犬のふりしてもらうことになるけど……」 「分かった。新たな兵を送りたいが、こちらでも嵐じゃから今は無理じゃ……魔法陣で引くか?」 「サムだけ転送していいかな?怪我してるから薬も持たせるよ」 「ノアができるじゃろう?」 「少数であれば」 「なら、前使った部屋へと転送を。準備しておこう」 「分かりました」 通信を切って、紙に魔法陣を書く。 それをサムに持たせて、1人兵を呼んで一緒に城まで転送する。 その後天幕の破れを直してやっと寝れると思ったが、ベッドにしていた布団はずぶ濡れで使い物にならず、結局朝まで布団を乾かす作業に追われ、明け方にやっと眠りにつけた。
/393ページ

最初のコメントを投稿しよう!