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「幻界がどうなってるのか分かればいいんだけど、もし近づいてるなら連絡は危険でしょ?」
「そうですね……多分ムーさんが先に見に行っていると思いますが」
「ムーなら足音立てずに見に行けるもんね。あいつ、何だかんだと結月さんにベッタリだし」
「やきもちですか?」
「少し。世話してきたの俺なのにって思うことがあるかな。でも、今回はムーが決めたことだから」
しばらく見ていると機材の中に光るものがあり、何だろうと近づいて拾ってみる。
「スフィ、これ知ってる?」
「人間界のものではないのか?」
「試験管に入ってるけど、なんの液体か分かんないよ。下手に開けるより結月さんに任せた方がいいかも」とノアに渡し、他の場所からもよく似た試験管を拾って袋に入れて行く。
「こんなの放置してたんだ……」
「王子、私も最後確認に来ましたが、このようなものは有りませんでした」
「だったらやっぱり、ここに出入りしてたってことだよね?」
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