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ノアが隣の何も無い部屋の隅に行き、なにかブツブツと呪文のようなものを唱えている。邪魔したらいけないと思い、黙って見ていると段々と目に見えなかった魔法陣が現れ、出ようとしていた人たちが押し返され、青く光ったと思ったら書かれた魔法陣が現れ人は出てこなくなった。
隣のロッカーの部屋も同じようにすると、騒がしかった部屋が静かになり、終わった……と腰を下ろす。
「取り敢えず、檻はそのままにして各界に分けようか……」
誰でも開けれるようにし、二つずつ六つの檻に分けると、やはり天界のものが多い。
一つの小さい檻には嵯峨野さん。
「どうして……」
「済まなかった。と……その、体の中に爆弾を入れられ怖くて、結婚と言ったヒントしか言えなかったし……幻界の姫、いや、陛下ならば分かるかとずっとそれしか言えず。でも、見合の話は偶然で……その、言えるチャンスと」
「いいよ。もう……結月さんにちゃんとしてもらったんだろ?だったらさ、もう良いじゃん!逃げない……よね?」
「逃げる必要が無い。それよりも王子には謝らなければならないことが沢山……」
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