破壊

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気づくともう日が傾き夜になる。 ノアと話して嵯峨野さんを解放してから、夕食を一緒にしようと誘い、全てを話してほしいと頼む。 少し離れた天幕の外で、スープを作っている鍋の前でノアとサムと座り話を聞く。 「私はクローンではない……研究所で生まれ、ずっと地下にいて外には出たことがなく、大人に囲まれて育った。だから言葉遣いがなっていない……のだと思う。人間界で練習はしたが、なかなか上手くならなかった。父は、研究が好きで母はそんな父を支えていたのだと思うが、出ていった……のだと思う。突然いなくなったから。その後私が10になるかどうかの所で天界の王子が来た。それから、森の奥に移り住み、私は自然と父の研究を手伝うこととなった。本の奥の研究所への入口とつなぐことが出来た時から、ずっと文献も読み漁ってきた。ある日今の幻界の陛下が落ちてきて、隠れてみていた。その時にとても人に対して興味ができた」
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