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ピピピピ、ピピピピ、ピピッ。
規則正しく鳴る携帯アラームをいつも通り3回目で消す。
のろのろと体を起こす。やけに体がだるく重たい。
(風邪でも、ひいたかな?)
身を起こす自分の手が、やたら皺くちゃで干からびた枯れ木のようだ。
両手を広げて、手の甲と平を交互に眺めて、眉を寄せる。
「なんだ? このシワシワの手」
喉もカラカラなせいか、声も異様にしゃがれている。
(やっぱ、風邪かな)
喉に手を当て、あーあーと声を出しつつ、とりあえず腹も減ってるしと、2階の部屋から階下のキッチンに向かう。
膝関節が痛み階段を下りるのも一苦労だ。
ふらつく足取りでキッチンに入ると、ちょうど料理をしていた母さんが振り返って
「ひっ!」
と言って、菜箸を取り落とした。
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