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「なに? 化け物でも見たような顔して」
目を見開いて、おれを凝視する母さんを横目に、コップになみなみと水を汲み、一気に飲み干していると、
「叔母さーん」
Tシャツに短パンの女が入ってきた。
「よぉ、茉莉花(まりか)。おはよーさん」
すると、茉莉花も母さんと同じように瞠目し、震える人差し指をおれに向けた。
「お、お祖父ちゃん!?」
「あ? じっちゃんは、一昨年死んだだろーが」
「え? やだ、幽霊がしゃべった!」
「おまえ、朝っぱらから変な冗談やめろよな」
人差し指を向けたままの腕をつかみあげる。
「ひぃぃぃ、叔母さん! 助けて助けてーっ!」
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