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「こんな密閉空間にいると、だんだん苦しく感じてくる。このままじゃ駄目だ。どうすればいいのか。冷静になって、思い出してみよう。そうだ、このスーツのヘルメットの機能で何かあるはずだ。腕についている摘みを調整すれば」
地面のブロックは、緑色をしていた。ブロックの大きさは、彼の被っているヘルメットの拡張現実(AR)の機能で、どこまで続いているのかが、正確に把握できた。
「よし。このブロックを壊した場合、地面のブロックだけじゃなく、地面のブロックで支えていた周囲の壁や天井のブロックまで壊れて崩れていくだけで、結局危険には変わりないのだろうか」
彼はヘルメットから移るモニタを切り替えて、今いる彼の位置をGPSで捉えた。地上までの高さは、もうビル3階建ての屋上くらいはある。とても引き返す気にはなれなかった。
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