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ホラはこれまで調べてきた研究結果を思い出しながら、結びついた知識と少しずつ自信を取り戻す答えを博士に返した。
「はい、そういう説があるということは、自分が調べた文献の中にも記載がありました。でもそれは自分の目で見るまでは、あくまで可能性のひとつと考えています。地底の入り口が存在するということや、地底人の文明があるということも、それはかつて幻の大陸と呼ばれる場所に、進みすぎた文明が存在し、その巨大さゆえに海の底へ沈んでしまったという伝説も、可能性のひとつだと思っています」
エックス博士は、熱心に語るホラの次なる研究に繋がるヒントを与えた。
「最終的にその説から核心を結びつけ結論付けるのは、手掛かりが必要ですね。自分の目と耳で感じるためには、自分の足でいくしかないでしょう。でもその手段を探す必要があります。ホリ・ススムという人物を調べてみるといいでしょう。彼はミスター・ドリラーにもっとも近い者と呼ばれていました。しかし今はどこかの地底で行方不明となったと聞いております。そもそもどうやってその地底へたどり着いたのか、何かの材料か道具が残っているのではないかと考えられます」
ホラは博士から頂いたヒントを呟きながらメモを取った。
「ミスター・ドリラー、ホリ・ススム」
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