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ケンちゃんは唐突にメッセージを送って来る。 『今日、学校帰り寄るから。居る?』 私の家は駅から三分しか離れていない。 だから、幼馴染のケンちゃんは時々そうやって突然家に寄って行く。 ケンちゃんは小学3年生の時のクラスメート。 幼馴染と言うほど小さい時から知っているわけではないけれど、友達よりも気心が知れている気がするし、私の中では一応そう言う位置づけに居る。 本当はケンちゃん以外にマサくんと言うもう一人の男の子も仲が良かったのだけれど……、私とマサくんは中学に上がる時付き合い出して、あっけなく別れた間柄なのだ。 マサくんとは一応それ以降顔を合わせれば話せるような、幼馴染よりも浅い友達と言う関係を続けている。 マサくんとケンちゃんは本物の幼馴染で、あれからもそれなりに仲良くしているらしい。 高校生になった今は、趣味なんかも合わなくなってきて二人の関係も前ほど密ではないことも、知っていた。
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