1:探し者

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「セニー、どうした?手が止まってるぞ」 「はいはい。そうだ、明日なんだけど」  鸚鵡返しを軽く受け流し、スープを一口飲んで、セニーは切り出した。 「仕入れ先との会合でいないんだったか」 「そう。それとね」  欠けた月は、また満ちた。つぼみだった花も、今は咲き誇っている。秋の夜は静かに更け、彼らは今と未来の話をする。
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