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新堂拓己、永田かえで、森川航平の三人が、当時の一年三組で成績上位を争っていた。ただ、森川が寝る間も惜しんで勉強をしていたのに較べ、拓己は大した努力はしていなかった。
それもあって、この少年は拓己に反感を抱いていた覚えがある。
「マジ? 土曜も授業がある上に、予備校まで行くの?」
朝倉日菜が驚いた顔をする。
「予備校ぐらい、みんな行ってるよ。周りはレベルの高いやつばっかりだから、気を抜けないよ。ちょっとでもさぼると置いていかれるんだ」
航平は適当な空いている席に座り、いらだたしげに時計を見上げた。
「にしても……新堂のやつ、人を呼びつけておいて、何をやってるんだ? 誰か電話番号知ってるやついないのか? 電話してみろよ」
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