第六章 封鎖された学園

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 授業に集中しようとするが、どうにも外の様子が気になった。但馬先生が板書をしている隙を見て、さっと窓の下を覗き込んだ。  マイクロバスから人が降りていた。人数は十人、いやもっといる。お揃いの紺のベレー帽を被り、同色の〝つなぎ〟のような制服を着ている。各自が大きな黒いドラムバッグを持っている。  何だあいつら?……  遠征に来た野球部やサッカー部には見えなかった。ベレー帽につなぎとは、変わったチームウェアだ。他校のダンス部だろうか?  気になることがもうひとつ。自分の見間違えかもしれないが、目出し帽というか、フェイスマスクのようなものが顔を覆っていた。  サバゲー?  サバイバルゲーム――山野をフィールドにエアガンを撃ち合う戦争ごっこ。ガマは週末にチームを組んでやっているらしい。以前、誘われたことはあるが断った(争いごとは苦手だった)。
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