第六章 封鎖された学園

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 一方、智也はむしろ不安を強めていた。  あの〝サバゲー集団〟はどこに行ったんだ?  白いマイクロバスが校舎に横づけされたまま、人だけが消えていた。講堂や体育館に向かったか、あるいは――トラックの衝突前に校舎内に入ったと考えるのが自然だろう。  誰かに話すべきだろうか? でも誰に? 先生に? サバゲー集団が校舎内に侵入しました。僕の想像では、たぶん他校のサバゲー部だと思いますってか?  ぱんぱん、と但馬先生が手を叩いて注目を集めた。 「みんな、校舎に車がぶつかったようだ。ブレーキか何かの故障かもしれない。火災が発生している可能性があるから落ち着いて行動しよう。中央階段ではなく、東側の非常階段で避難することになると思う。先生が様子を見てくるから、もう少し教室で待機していなさい」
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