第六章 封鎖された学園

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 凶悪犯から自分たちを守るために来てくれた正義の警察官、それで二割増しに見えるとはいえ、イケメンを前にすると女子はすぐこれだ。  乱雑に積まれた机に警官がちらっと目をやると、但馬先生が弁解するように説明した。 「あの、机と椅子でバリケードを築こうと思ったのですが……まずかったでしょうか?」  ベテラン教師が一回りも年下の警察官に〝お伺い〟を立てる。無理もなし。無骨な金属の塊――マシンガンは有無を言わせぬ迫力がある。 「かまいません。教室の前と後ろの出入り口をふさいでください」  避難がしにくくなるので反対するかと思ったが、若い警官はあっさり承諾した。  それだけ犯人の逮捕には時間がかかる、長期戦になるということか? それとも、よほど危険な凶悪犯なのか? まさか――犯人は銃を持っている? だからマシンガンを?
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