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「決まったな――」
前からガマのぼそっとした声が聞こえた。
「な、何が?」
声をひそめて智也が訊き返す。
あいつだよ、と教壇の上に立つ男に顎を振る。
「偽警官さ」
「まだそうと決まったわけじゃ――」
自分たちが警官の身分をかたる何者かと、一緒の教室に閉じこめられている現実を受け入れたくなかった。
「警官が一般人に銃口を向けるかよ。ありえねー話だ」
冷笑混じりのガマの声が聞こえたのだろう。周りの席で息を呑む気配が伝わった。緊張は静かなドミノ倒しのように教室全体に広がった。
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