第六章 封鎖された学園

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「なお、日本国の警察権による介入を阻止するため、校舎の正面玄関にトラックを停止させてある。荷台に塔載されているのは軍用のC-4プラスチック爆弾1トン相当。我々はこれをスイッチ一つで起爆させ、学園を壊滅させることが可能だ」  画面が切り替わる。正面玄関を半ば塞ぐように2トントラックが停まっていた。運転席はぐちゃぐちゃにひしゃげ、床に割れたフロントガラスの破片が散乱している。 「マジかよ……」  ガマのおびえたようなつぶやきがもれる。 「C-4を1トンって……校舎を三回壊してもお釣りがくるぞ」  画面が再び金髪オールバック少年に戻る。 「最後になったが、私自身の紹介をしよう。私の名前はキリシマカズマ。教室自爆クラブのリーダーであり、革命委員会の議長である。私の命令は、この国の法であり、絶対のルールだ。では、諸君が最初の国民の義務を果たすことを期待して、この放送を終える」  ぶつっと映像が切れ、少年の姿が消えた。ブルースクリーンが表示される。
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