第六章 封鎖された学園

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 ずきりとないはずの左腕が疼いた。  幻肢痛(げんしつう)――切断された手足が痛みだす神経性の疼痛。別名ファントムペイン。腕を失ってしばらくは残っていたが、今はもう消えていた。  だが、たまに、その疼きがよみがえることがあった。今まさに、左腕が痛みを訴えていた。疼きではない。獣のように低い唸りをあげていた。  ベッドの上に貼られていたのは、国旗のような布だった。血のような赤い生地の上に、剣と爆弾の絵が描かれている。  それは教室自爆クラブの旗だった。
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