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「朝藤さん、アレもしかしたら生田さんの悪ふざけかも。多分プロジェクションマッピングで作った本格的ドッキリだから触っても大丈夫な気がする。
怖かったら手を繋いだままで良いから、指先でチョンッて突いてみて。」
恥ずかしくて赤くなる顔を隠すように片手で覆い、ジリジリ寄ってくるソレを指差す。
「あ、はい!失礼します。」
慌てたように返事をして、私の手を握りしめてから魔法陣に近づく朝藤さん。
あぁ、もう………疲れた。
生田姐さんの行動力にはいっつも驚かされる。これ絶対次の女子会で流されて、爆笑されるやつだ。にしても、数ヶ月かけてのドッキリだ。手が込んでいる。私も完全に騙されたもん。
うーあーうーー、せめてドッキリなら仕掛け人として教えて欲しかった。さっきメッチャ変な事口走ったし、恥ずかし過ぎるよ。
「では、行きます!」
フンスッ!と気合を入れて魔法陣を叩く朝藤さん。
何それホントに、和むわ。コレなら女子会の受けも相当良いかも。
って思った時 魔法陣が輝き中心に引っ張り込まれる。
「な、何ですか?!コレは」
朝藤さんから戸惑ったような大声が聞こえる。私も目を白黒させて惚けるしかなかった。
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