全ての可能性への努力

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「先輩!何がどうなってるんですか、コレもドッキリの延長ですか!?凄く光ってますよ! しかも出れないです、どうすれば良いんですか!! ねぇっ、先輩!」 出ようとして、見えない何かを殴りつける様に両手を拳にして振るったあと、パニックになって私の肩を鷲掴み、グラグラを揺さぶってくる。 ドッキリにしては手が込み過ぎてる。2Dなのに中心に引っ張られるってどうやるの。ソレに、私たちが2人とも陣の中に入ってるのに、陣の方に影が出来てない。 床に仕組まれてるにしても、そんな仕掛けとか出来るようなタイルでは無い。 周りを見渡しても、カメラの様な物も見当たらない。まあ、隠してあるだろうから簡単には見えないか。 もしかしたら朝藤さんが仕掛け人って事は………無さそう。 だって、パニックで泣いてるもん。これが演技なら女優として売れるに売れるだろう。魔法陣から出られないってパントマイムも素晴らしい事になってしまう。 そこで私も魔法陣から手を出してみる事にする。 ペタリ、と透明な壁に触った感触。マジか。
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