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古今東西を問わず、見るのとやるのとでは全く違う。
そうであるが故にキテイ若しくはノリこと規定空曹は、陸攻に対し
主操の癖に楽をしている
…という不満を抱いている。
しかし、規定は下士官で陸攻は士官。
まともに文句など言えないと考えるのが普通であろう。
しかし…
とある日の訓練が終わった時のこと。
何時ものように機付整備員に紛れ込もうとした陸攻を呼び止めるなり、規定空曹はこう言ってのけた。
「一式中尉。
もっと機長そして士官としての自覚を御持ちになって下さい」
慌てたのは主偵の兵曹長と主電の空曹である。
言った本人が何等かの罰を受けるなら兎も角、海軍では当たり前のように連帯責任が課せられるのだから。
しかし松井忠二郎特務中尉は、これを諌めるどころかニヤニヤ笑いながら見ている。
機長を除くペアが半ばアゴを覚悟する中、やがて陸攻がゆっくりと口を開いた。
「具体的に言え」
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