第2話 最初の遊戯 前編

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「ルールは至って簡単。あなたが、この教室の外に出ればゲームはクリア」 「……教室の外に出るだけでいいのか?」 「そ。ちゃんと扉を開けて、廊下に出ればね」 そう言って死神は扉を開け、教室と廊下を跨ぐ。 また随分と単純だ。本当にそれだけでクリアならば分かりやすくていい。 だが、何もないわけはないだろう。 「ただし、この教室の扉は開かないようにするよ」 やっぱりあった。けどまあ扉を開けて外に出るゲームで、扉が閉まってないことはないか。 「まあ今はまだ開くけどね。一応あなたも確かめてみれば?」 死神に言われて俺も教室の出口の方の扉に行き、手をかける。 扉はいつも通り普通に開く。 「ゲームではこの扉を閉めるから、その扉を何かしらの方法で開けて、外に出ればいいということか?」 「察しがいいね。そういうこと」 俺はゲーム内容を死神に確認し、死神は微笑んで頷いたあと、説明を続けた。 「だけど、それはあくまでこのゲームの大元の部分。もう少し細かく説明するよ。だから、しっかり聞いててね」
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