第1話 死神の存在

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「頼む!やめてくれ!」 ある街の商店街で男性は懇願する。 「残念だけどあなたは失敗した。あなたの魂は私がもらうよ」 黒いローブを着たその少女は大鎌を振りかぶる。 「だ、誰か!助けてくれ!」 男性は助けを呼ぶ。しかし、周りは誰も彼のことを気にかけない。 「どうして!どうして誰も気づいてくれない!」 男性の声は誰にも聞こえていなかった。 「ごめんね」 少女はそう言って大鎌を振り下ろす。 鎌を受けた男性はその場に倒れ込む。 「ああ~。またダメだった~」 少女は倒れた男性を見て、落ち込んだ。 そして大鎌を背負い直し、気を取り直すように笑って一言。 「さて、次は誰にしようかな」 そう言った。
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