第4話 最初の遊戯 後編

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……この発言で感じる違和感。 ……ガタッ! 「うわッ!びっくりした!急に立たないでよ!」 俺の行動に、死神は驚いていたが、この時の俺は気にも留めなかった。 俺は勢いよくその場から立ち上がり、教室の入り口へと全力で走って向かっていった。 そうだ、あの死神は『今から3分間』と言っていた。 それはつまり『今から3分間たった後なら特別な方法以外で開くということ。』 あれは死神がゲーム開始の合図をしてからの3分間という意味ではない。 あの3つ目のルールを言ってから3分間だったんだ! 3つ目にルールを配置した理由は、「扉のルールを言う時間」と「ゲームを開始する時間」の間の時間差をできる限り短くするためだ。 そう考えると辻褄は合う。 残り時間は15秒ほど、死神が3つ目のルールを言ってから、ゲームの開始を合図するまで約20秒くらいなはず。 特別な方法の制限が終わるとするなら、最初の開いている状態に戻っているかもしれない。 それならばこの扉はもう普通に開くはずだ。 「頼む……!」 扉の前に立った俺は、そう切に願い扉に手をかけ、力を込めた。 しかし、その扉は開かなかった。
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