自宅篇

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因みに俺は長男だが神職は継がず、 易やタロットと言った、 短期間を占う朴占(ぼくせん)を使う占い師でも有る。 四柱推命やカバラと言った長期間を占う、 命占(めいせん)も出来るが得意ではない。 「まったく何でこの、 扶桑葦原中津皇国(ふそうあしはらなかつくに)人で神社の子が、 清帝国やナイアル国の占いなんか… うちのおみくじでええでしょ?」 「うるせー強要すんな! 俺はもっと自由に生きたいんや!」 俺と姉が言い争っていると、 パンチパーマグラサンで豹柄ジャケのお袋が割り込んで来た。 「静かにしなさい!ペンがアッポーに刺さらんでしょ!」 お袋今川長美(ながみ)はミーハーで、 毎年流行った一発屋芸人のコスプレをするので、 今はジャスティス・フィーバーの紹介で世界的ブレイクした、 ペコ太郎だか小魚大魔王だかの格好をしている。 「お袋辞めろ!そいつは今年で終わりや!」 「なに?あんたにペン刺すで!」 因みにうちは今川だが、 お袋の旧姓は織田なので、 毎日が桶狭間である。
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