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権限譲渡が完了し、メイシンを完全に自身の支配下に置いたロリノア。そこで今後の指針を告げる。
「まず、私の一番の目的は…キモオタ星人のハーレム創建を阻止する事!次いで私を含めたロリ、千一名を安住の地に住まわせる事!」
『了解いたしました。では今後の方針をその様にして進めていくとして…その前に一つ、宜しいでしょうか?』
「む?何か不満でもあるの?」
『いえ、御主人様への不満など御座いません。御主人様の御命令であれば例え火の中、穴の中…何処までも奉仕する所存に御座います」
「いや、奉仕は別にいいんだけど…」
『奉仕を否定される事はメイドにとって、その存在理由を否定される事…ロリノア様はわたくしめを不要だと仰るのですか!?』
「奉仕の事じゃなくて、言いたい事があるなら早く言いなさいって事よ!」
『はい。実は船内にある、ブラックルームについてですが…』
宇宙船の一階にある、謎の小部屋…それがブラックルーム。
旧世代の飛行機に搭載されている、事故でもフライトレコーダーを保護するブラックボックス。それに似た機能だと思われていたのだが…。
『実はあの小部屋にはキモオタ星からの監視の役割を果たしている可能性があるのです』
「は?監視!?いや、可能性って事は…」
『そうです。あくまでも可能性の話…ですが、キモオタ星人の生態から考えますと九分九厘、監視用のシステムかと思われます』
「じゃあ、私達が今こうやってキモオタ星人に叛旗を翻す事は…筒抜けだって事!?」
『そうなります。ですので、発言については慎重に言葉を選ぶよう、自重を…』
「自重しなかったら、キモオタ星人が速攻でこの場にやってくるとか…」
『それもありますが、ブラックボックス内とマザーコンピューターとは直結してますので、わたくしめが遠隔操作によって破壊…もしくは乗っ取られる可能性も、視野に入れておきたいところです』
「ヤバイじゃん!マザーコンピューターを乗っ取られたら、抵抗なんて無意味でしょ!?」
『その為にブラックルームをどうにかしたいのですが、中を見るのにも取り外すにも、それなりの設備が必要となり、このままでは情報の漏洩がダダ漏れとなりますので、まずはブラックルームへの対策が先決と判断します』
メイシンの進言を受け入れ、ロリノアは考える。キモオタ星人の監視の目をいかにしてかいくぐるかを。
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