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『まず始めに…キモオタ星では極秘に進められたプロジェクトがありました。ごく一部の限られたメンバーのみで構成された、星を代表する精鋭キモオタ達が、その極秘プロジェクトに携わっていたのです』
「極秘プロジェクト?」
『そうです。そのプロジェクトこそ、ロリノア様に託された任務「プロジェクト-hakobune-」なのです!』
プロジェクト-hakobune-。それはキモオタ星人の夢であり、浪漫であり…そして悲願でもあった。
キモオタ星人はその高い科学技術によって究極のロリを創り上げると、それを未だ人類の到達していない「前人未踏な宇宙の果て」へと送り込む。
そこで未開拓の星を見つける事が出来たら、ロリによって人が住める環境へと作り上げる。
人が住める環境へと開拓が進むと、母星であるキモオタ星からキモオタ星人が移住。
これこそが、プロジェクト-hakobune-の全容であった。
説明を聞き終えたロリは大きく溜息をつく。
「つまり、環境破壊が進んで住めなくなった星からの移住計画って事ね。そして移住先となる星に、先行して開拓者を…うん、私を送り込むのがこの計画だと?」
『ざっくり説明しますと、その様になりますが…一番大事なところが抜け落ちています』
「一番大事なところ?」
『はい、キモオタ星人にとって一番重要視しているのは極秘に進めてきた…ハーレム計画なのです!それこそがプロジェクトの真の目的!つまり、ロリノア様はキモオタ星人を迎え入れるための、ハーレム環境の創建を任されたのです!』
「ちょっと待ちなさいよ!なに、真顔でとんでも無いことを言ってんの!?いや、そもそも…私、ロリじゃん」
『はい、ロリですね。見事なまでのロリであらせられます。まさにロリの中のロリ、究極のロリと言っても過言ではありません!流石はキモオタ星人の叡智の結集によって生み出された人工生命体です!これ程までのロリの創造は…』
「そのロリにハーレムを作らせるっての!?はぁ?本気で言ってんの、その馬鹿なキモオタ達は!?」
『創造主様を馬鹿呼ばわりするのは如何なものかと思いますが、わたくしメイシンとロリノア様はその為に創られた存在ですので…ハーレム計画を遂行する事こそ、私達の務めかと思います』
「……」
毅然とした態度で計画の全貌を語るメイシンとは対照的に、頭を抱えるロリノアであった。
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