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「頭、痛くなってきた…ねぇ、帰っていいかしら?」
恨めしそうな顔でメイシンに問いかけるが、毅然とした態度は揺るがない。
『ロリノア様の帰る場所は移住先となりますよ?キモオタ星への帰還は計画内にはございませんので、頭痛薬の処方のみなら可能です』
そう言ってメイシンが頭痛薬を取り出すが、そんなものを飲んだところで頭痛が治るわけが無い。
頭痛の、その元凶を、完全に淘汰しない限り、ロリノアの悩みは解決しないのだ。
「そのハーレム計画…頓挫したら、いけないワケ?」
『我々の存在理由を全否定する事は困難かと思います』
「あんたはロボだから命令に服従できるかも知れないけどさ、私は人間なのよ!人工生命体とは言え、自分で物事を考えるだけの知能があるの!なんで自分の存在理由がキモオタのハーレム計画の創建なのよ!そんなの受け入れられるワケが無いでしょうが!」
自身の存在理由に憤慨するロリノア。しかし、それでもメイシンの態度は揺るがない。
『残念ながら…わたくしはロリノア様の従者である前に、創造主様からの任務遂行を目的として作られました。創造主様の指令が「ロリノア様を支えてハーレム計画の創建」となりますので、それが頓挫するとなれば全力で阻止するのが、このメイシンの務め。たとえ御主人様であらせられるロリノア様であろうとも、これだけは譲れないのです』
うやうやしく頭を下げるメイシンだが、ロリノアにしてみればいい迷惑である。
「あんたがどんな命令されようともさ…私、ロリじゃん?常識的に考えて、ロリにハーレムの創建を任せるって…異常でしょ?」
『創造主様は…キモオタ星人はロリが大好物なのです』
「うるさい!黙れ!何が大好物だ!」
『この船内にはロリノア様以外のロリが千名在籍しています。その一人一人がキモオタ星人の叡智の結集によって創られた、言わば選ばれしロリ。それほどのロリの創造はロリが大好物だからこそ、創造を可能としたのです。ロリが大好物である事を否定するのは…』
「ちょっと待って!この船内に、私以外の人が居るの!?」
『はい。先程の説明にもありましたが、未開拓の星にてハーレムを創建するのが目的となりますので、複数のロリは必要となりましょう』
「いや、別にロリにこだわる必要はないと思うけど…」
『キモオタ星人はロリが大好物で…』
「それははもう、いいから!」
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