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メイシンに連れられて船内の全ての設備を見終わると、船長室にて食事が振る舞われた。
最低限の食事しか持ち込めていないので、献立はパンとスープ、あとはデザートにバナナが一本。
デザートのみを残して食事を終えたロリノアに、メイシンが再び説明の続きを始めた。
『こちらが今回、我々が辿り着けた未開の星となります』
そう言うと目の前の空間にモニター画面が浮かび上がる。映し出されたのは宇宙船の外の光景だ。
遠くに見えるのは太陽だろう。その太陽が照らし出す真っ青な星。これが宇宙の果てを彷徨いながら発見に至った目的の地…そう、ハーレム創建の舞台となる星である。
『そしてこちらが先行して星に送り込んだ探査球からの映像です』
メイシンの合図で画面が移り変わると、そこには木々が生い茂る大地、山脈から流れ出る河川、砂浜のある海岸から見える大海原が映し出された。
見渡す限りの大自然。その中で生きる、鳥や小魚なども確認できる。メイシンの説明によると、これほどの優良物件は他に無いと力説。
メイシンの頭脳であるマザーコンピューターによると、開拓難易度は最低値のEランク。
ロリノアが何もしなくても、メイシンのみで開拓を終える事ができるレベルの星。メイシンが優良物件と語るのも無理は無い。
「ふむ…」
ロリノアは腕組みをして考える。今、置かれている状況を整理すると、こんな感じである。
ロリノア達の乗る宇宙船の大きさは東都ドームとほぼ同じ四万六千㎡。形はアダムスキー型の円盤型。
二階建てで、一階はメイシンの頭脳であるマザーコンピューター。
それと植物や動物の覚醒、育成を司るプラント。金属加工、廃棄物の処理などを司るプラントなど、生産施設全般を纏めたマザープラント。
それと謎の小部屋であるブラックルーム。
これらが一階の殆どを占める施設である。
二階に行くとロリノアが眠っていたカプセルのある船長室。そこにトイレやバスルーム、あとは生活必需品などを収納する小部屋。
船長室の周りには千名のロリが簡易カプセルで眠りにつき、更に哺乳類や爬虫類などの生物も多種に渡って冷凍睡眠。
眠りにつく虫や植物の種など、その全てを合わせると百万種以上。
そんな宇宙船と共に、ロリとメイドが中心となってハーレム創建。
状況を整理し終え…ロリノアは決断する。
「うん、メイシン…お主を屈服する事に決めたぞ!」
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