ハーレム創建

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奉仕完了。その四文字がメイシンの背後にて、燦然と輝いている。 しかし、メイシンの顔は浮かない。究極の奉仕を繰り出して起きながら、先程よりも確率が86.85%にまで低下しているからだ。 ベッドの上に横たわるのはロリノア。 その頭の先からつま先まで、余す事なく奉仕をされたのだ。常人であれば数十回は悶死したであろう。 だが、流石は究極のロリ。究極のメイドによる奉仕を受けながらも、意識は未だに保たれていた。 「想像以上ね…究極のメイドによる奉仕…でも…それが逆に…貴方の敗因となるのよ!」 奉仕を受けながらも不敵に笑うロリノア。その右手が枕の下に隠してある何かを取り出した。 咄嗟に身構えるメイシン。低下し始めた確率が、更に進行を早めている。警戒しない訳が無い。 そんな警戒心剥き出しのメイシンの前に取り出したのは…一本のバナナ。先程の食事の余りである。 そのたかが一本のバナナを見て、メイシンは青ざめる。マザーコンピューターによる演算能力が、低下している確率の理由を弾き出したからだ。 ロリノアは取り出したバナナの皮をゆっくりと剥き…中身を咥えて、皮はベッドの上へと放り投げた。ただ、それだけである。しかし、それこそ究極のメイドロイドに対するロリノアの秘策であった。 かつてキモオタ星人の間で起きた論争…究極のメイドロイドに、ドジっ娘メイド機能は必要か否か。 究極を目指すのであればドジっ娘要素など不要。しかし、ドジをしたメイドと御主人様との、折檻と言う名のコミュニケーションが不可能を意味する。 長きに渡る論争の果てに、究極のメイドロイドにはドジっ娘機能が搭載となった。そしてそれこそが今回、メイシンの敗因へと繋がるのであった。 不用意に放り投げたバナナの皮。本来であればゴミ箱へと捨てるのがメイドの務め。 しかし、余りにもあからさまに投げ出されたバナナの皮である。メイシンの中にあるドジっ娘メイド機能が本能的に反応。 拾おうとしたバナナの皮でメイシンが勢い良くすっ転び、空中にて弧を描く。見事なまでの転び方だ。 だが、それだけで終わるのでは、真のドジっ娘メイドとは呼べない。 バケツを持ったドジっ娘メイドが転んだら、その水の入ったバケツを頭から被ってこそ、ドジっ娘メイドなのだから。 バナナの皮に転ぶメイシン。そしてバナナの中身を咥えたロリノア。それが答えだった。
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