相原君の戸川っち観察日記③

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「戸川っちからのプレゼントだ!ありがたや、ありがたや」 「どうでもいいから早く噛め」 両手で捧げ持って感動する相原君に冷たい一言も飛んできた。 「とにかくその煩いあくびを止めろ」 やっぱりうるさい、って。 でも、普段の戸川っちからすると、まるで砂漠に降ってきた雨一滴のように貴重だ。 「うーん……疲れた」 有り難くガムをカミカミしていると、しばらくして戸川っちが伸びをした。 「コーヒー淹れてくるけど、お前もいる?」 「ハイッ」 いつになく優しい戸川っちにたまげて、声が裏返った。 「変な奴」 俺の机からマグを取ると、“洗ってるのかこれ”と文句を言いながら給湯室へと出ていった。
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