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「んじゃ、なんでホテル?」
一応、きき耳を立てている女の子達のため、逆鱗に触れる危険を冒して聞いてあげた。(決して相原君の野次馬的興味ではない)
「集合場所って言われたホテルロビーに行ったら、渡辺しかいなかったんだよ」
「で“部屋とってるの”って?」
「お前その発想なんとかしろ」
だって由里ちゃんならあり得るじゃん。
それからしばらく相原君のアホな質問にいくらか付き合ってくれたものの、手酌で一気した戸川っちはまた黙り込んだ。
空のグラスを握る指にいまだ力が入ってるのが分かる。
無愛想は持味だけど、何事にも動じない戸川っちのあんな感情的な姿は見たことがない。
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