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頭脳明晰で仕事ができて。
女の子にもてるのに無愛想で。
偉そうで無敵で、弱さなんか欠片もないはずの戸川っち。
だから余計に痛々しく思えた。
きっと、誰も戸川っちが苦しんでることに気付いていない。
見てるこっちが居たたまれなくなって視線を横に戻すと。
「相原ー。水ー、水ぅー」
ため息をついて、締めの一句。
忘年会
呑気に潰れる美香先輩
潰れたいのは
戸川だろうに
「よし。季語入った」
「相原ぁ……気分わる……うっ」
「え?うわ、やや、やめ……っ」
相原君の戸川っち観察日記③・終
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