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「答えは、どっちもしつこーい、だよ。簡単だったのに」
由里ちゃんはすごい形相で立ち上がった。いつものパターンだ。
「もういいです!」
完全にご立腹の由里ちゃんは捻挫するんじゃないかってぐらい高いヒールを鳴らして去っていく。
あのぐらぐらヒール、竹馬を連想して滑稽なんだけど、言うと危険だからやめとく。
どこか高級ブランドの靴らしく、午前中に給湯室で自慢してたし。
それにしても懲りずに俺のとこに何度も来るとこをみると、よほど戸川に邪険にあしらわれてるんだろうね。
戸川っちも気の毒だ。
相原君にはいまだかつてそんな苦労に縁がないけど。
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