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「また暗い事、考えてますね。
駄目ですよ?
でもだからこそ、キュアじゃなきゃいけないんです。」
「・・・・・何故だ?」
「キュアという名前には、QDさんが癒されて欲しいとの願いと共に、誰かを癒す方になって欲しいとの願いを込めてます。
だからキュアさんと、お呼びしてもいいですよね?」
(参ったな、これは……。
最早、言葉もない。)
ミーアに、ここまで言われて断れる筈もなかった。
きっと、この名前にはミーアが言っていた以上の思いと、願いが込められているのだろう……。
だから俺は…。
「分かったよ…君の勝ちだ……。
有り難く、その名前を名乗らせていただく事にするよ…。
今日から俺の名前はキュア・イレーザーだ。」
俺はミーアに「有り難う」と小声で呟きながら託されし、名前と願いを受け入れた。
それは罪人の俺にとって余りにも、重すぎる願いであろう…。
しかし、それは俺が償っていく為には、必要な重さなのかも知れない。
「さて、そろそろ行こうかミーア?」
「はい、キュアさん!」
ミーアは嬉しそうに、そう答えた。
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