ドルアーガの教え【レトロゲーム小説大賞参加】

ドルアーガの教え

翌日、ニューファミコンとファミコン版のドルアーガの塔を買って出社した。もちろんどっちも中古。なのに合わせて1万5千円もしたよ。経費で落ちなかったどうしよう。しばらく昼飯はカップラーメンだな。

早速接続。ニューファミコンなら今のモニターにでも簡単に接続できる。20年以上前のゲーム機だけど、ニューファミコン自体ははじめて触る。はじめて触るゲーム機って、ワクワク、ドキドキ。スイッチを入れると現実の世界からゲームの世界へと切り替わる。現実の世界には存在しないファンタジーの世界を体と心は一瞬で受け入れ、未知の世界の住人となる。

どこか懐かしいタイトル画面が現れた。迷わず「START」を選択する。

「黄金の鎧」を着たのが「王子ギル」か。ギルを動かして敵を倒しながら、フロアにある鍵を取り、扉に入ればステージクリア。上のフロアへと進む。ふむふむ。

60階あるドルアーガの塔を登り、悪魔ドルアーガを倒し、恋人であり巫女のカイを助けるのが目的だ。

シンプルなルールと操作性なのにこれが中々難しい。特に剣を構えるタイミング。敵を倒すには剣を構えて敵に体当たりする必要がある。しかし、剣を構えるためにちょっと時間がかかる。急いで剣を構える途中で敵に当たるとやられてしまう。

さらに剣を構えている間、盾は使えない。剣をしまい盾を出すと、魔法などの遠距離攻撃を防ぐことができる。盾で攻撃を防ぎつつ、剣を構え攻撃するというタイミングが絶妙だ。やられても、いつも惜しかったと感じるため、何度でもプレイしたくなる。