友よ、再度ともにゲームを

　そのとき、テレビのニュース番組から、次のようなニュースが流れた。

「本日午後３時頃、東京都千代田区の路上にて乗用車へのトラックの追突事故が発生し、乗用車に乗っていた会社社長、徳川倫太郎さんが意識不明の重体で病院に運ばれました。トラックを運転していたのは……」

　その徳川倫太郎という名前を聞いたとき、わたしはハッとせざるを得なかった。
　なぜなら、徳川倫太郎という名前は、わたしが小学生のときに最も遊んでいた友達と同じ名前だったからである。

　もちろん、名前が同じだからといって、事故にあった人物がわたしの知っている徳川倫太郎とは限らない。
　ただ、ニュース番組で表示されていた徳川の年齢が、わたしの年齢と同じだったことに加え、小学生のときの徳川は頭がかなり良かったので、『社長になっていてもおかしくないな』という気持ちもあり、どうにも気になったのだ。

　そこで、インターネットで『徳川倫太郎　社長』というキーワードで検索を実施してみた。
　便利な時代だ。
　徳川倫太郎が社長をやっている会社の情報がすぐに出てきた。

　徳川は、どうやらIT企業の社長のようだ。