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「紗苗ちゃんの困った顔をもう見たくないんだ。
それに祐空だって紗苗ちゃんのことなんて気にしてないみたいじゃん?
別に紗苗ちゃんの弱みに付け込むわけじゃない…でも、俺も紗苗ちゃんの隣に立候補させてもらっていい?」
肌に触れそうで触れない、ギリギリのところにある髪を優しく触る神谷さんはいつもよりも穏やかで、でも何故か傷ついているようにも思えた。
神谷さんだって、祐空には及ばないけど高身長で爽やかな好青年だ。
きっとファンだって多いはずなのに…
「神谷さん…私…」
ごめんなさい、そう言おうと思ったら神谷さんの右手に遮られ言うのを阻まれた。
神谷さんの温もりのある手が唇に触れ、何だか心臓が騒がしい…
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